SEOに取り組むうえでドメインパワーは重要であると言われています。しかし、ドメインパワーの調べ方や上げる方法が分からないという方は少なくありません。そこで、本記事ではSEOとドメインパワーの関係性をはじめ、調べ方・上げる方法・上げるメリットなどを紹介します。
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ドメインパワーとは?SEOとの関係性について
ドメインパワーとは、自社サイトが検索エンジンからどれだけ信頼されているかを数値化したものです。Webサイトの実績を数値化したものと言ってもよいでしょう。ドメインオーソリティ(Domain Authority)と呼ばれることもあり、SEOに大きな影響を及ぼすと考えられています。
SEOでは検索エンジンからの評価によって検索順位が決まります。つまり、「検索エンジンからの信頼値=ドメインパワー」を上げることが、Webサイトの評価につながり、SEO上のメリットを得られると考えられています。
また、どれだけ良質な記事を作成しても、ドメインパワーが弱いせいで上位表示を獲得できないというケースもみられます。そのため、メディア運営には良質な記事を作成するだけでなく、ドメインパワーを上げることも重要です。
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ドメインパワーが決まる仕組み・要素
ドメインパワーが決まる主な要素は、被リンクの質と量です。検索エンジンは情報の正確性や信頼性の判断基準として、「信頼できるWebサイトは他の信頼できるWebサイトのリンクを設置する」と考えています。
検索エンジンが信頼するWebサイトとしては、公的機関のホームページやWikipediaなどが挙げられます。このようなWebサイトから被リンクを獲得できれば、ドメインパワーの向上も期待できるということです。
ドメインパワーの平均値は30~50程度
ドメインパワーは0~100で表され、平均値は30~50程度です。ただし、個人サイトの場合、ドメインパワーの平均値は20前後と言われています。そのため、Webサイトを制作したばかりであれば、個人サイトは20、企業サイトは30を目標にするとよいでしょう。
どんなドメインを取得してもSEOの評価には関係ない
ドメインを取得する段階では、どのようなドメイン名にしてもSEOの評価には影響しないため、SEOに有利なドメイン名などは存在しません。
ただ、Webサイトのテーマとかけ離れた文字列にしてしまうと、ユーザーの混乱を招いたり、認知されにくいなどのデメリットが生まれます。そのため、Webサイトのテーマもしくは自社名・自社サービス名など、関連のある文字列に設定することがおすすめです。
例えば、「マーケティング」がテーマのWebサイトを制作する場合、「abc123.com」より「marketing.com」という文字列のほうが、ユーザーはWebサイトの内容を把握しやすいでしょう。
ドメインパワーの調べ方
ドメインパワーを調べる際はツールの活用がおすすめです。自社サイトのリンクをペーストするだけで、ドメインパワーを調査してくれます。ツールの種類はさまざまですが、なかには無料で利用できるものもあるため、まずは無料ツールで試してみるとよいでしょう。
ドメインパワーの計測に役立つ無料ツール3選
ドメインパワーの計測に役立つ無料ツール3選を紹介します。
パワーランクチェックツール|無料会員登録で1日10回まで無料
引用:株式会社アクセスジャパン「パワーランクチェックツールでドメインのパワーランクを測定 | アクセスSEO対策ツールズ」
パワーランクチェックツールは、WebサイトにあるURL入力欄に自社サイトのリンクをペーストするだけで、ドメインパワーを計測してくれるツールです。無料会員登録を行うと1日10回まで、会員登録なしであれば1日3回まで、無料で利用できます。
操作方法はリンクのペーストとクリックのみであるため、ツールの利用に不慣れな方でも簡単に利用できる点が魅力です。
Ubersuggest|無料会員登録で1日3回まで無料
引用:Neil Patel Digital, LLC「無料キーワード提案ツール UbersuggestでSEO対策」
Ubersuggestは、ドメインパワーの計測だけでなく、SEOに関するさまざまな分析を行えるSEO支援ツールです。ドメインパワーの計測は、無料会員登録を行えば1日3回まで無料で利用できます。
有料プランに加入すると、キーワード選定や競合分析などに役立つ機能を活用でき、必要に応じてサポートを受けることも可能です。自社の求める機能に合わせて利用するプランを見極めましょう。
Majestic|トップページからお試し利用可能
引用:Majestic「Majestic.com」
Majesticは、リンク調査を強みとするツールです。トップページにある検索窓から、ドメインパワーをはじめとする簡易的なリンク調査を行えます。お試し利用で分かる主な内容は以下の通りです。
- ドメインパワー
- 被リンクの獲得量をもとにしたランク
- 獲得中の被リンク数
- 削除済みの被リンク数
- 最適化したあとに残った被リンクの数
有料プランに加入すると、被リンクを獲得している具体的なWebサイトを把握したり、記事単位のドメインパワーなどの分析が可能となります。
【SEO】ドメインパワーを上げる2つのメリット
SEOに取り組むうえで、ドメインパワーを上げる2つのメリットは以下の通りです。
- 上位表示されやすくなる
- インデックス登録されやすくなる
上位表示されやすくなる
Webサイト自体のドメインパワーを上げることで、公開した記事が上位表示されやすくなります。
例えば、2つのWebサイトでまったく同じ記事を公開した場合、ドメインパワーの高いWebサイトが上位に表示される傾向があります。これは、検索エンジンが「ドメインパワーの高いWebサイトは信頼できる」と判断するためです。
そのため、新しく公開した記事であっても、ドメインパワーによって比較的短期間で上位を獲得できる可能性が高まります。このように、ドメインパワーを上げることで、各記事が上位表示されやすくなるというSEO上のメリットを得られるでしょう。
インデックス登録されやすくなる
ドメインパワーを上げることで、インデックス登録されやすくなります。そもそもインデックス登録とは、検索エンジンがWebサイトを巡回し、各Webページの情報をデータベースに登録することです。
公開した記事はインデックス登録されない限り、検索結果に表示されることはありません。しかし、ドメインパワーの強いWebサイトには、検索エンジンのクロールが頻繁に訪れるため、公開して間もない記事でもインデックス登録されやすいのです。
ドメインパワーの弱いWebサイトは、公開から反映までに数日かかることも多い一方で、ドメインパワーの強いWebサイトであれば、公開から1時間程度で反映されることもあります。
ドメインパワーを上げる5つの方法
ドメインパワーを上げる方法5選を紹介します。
- 良質な被リンクを獲得する
- 記事の質を高める
- 記事数を増やす
- 検索流入数を増やす
- Webサイトを長期的に運営する
良質な被リンクを獲得する
ドメインパワーを上げる方法として最も有効と考えられているのが、良質な被リンクの獲得です。検索エンジンは、信頼性の高いWebサイトが設置するリンクは、別の信頼性の高いWebサイトであると考えています。
つまり、公的機関のホームページやWikipediaなどから良質な被リンクを獲得することで、自社サイトも信頼性が高いと評価してもらえます。ただし、被リンクの獲得で注意したいのは、数だけでなく質やジャンルも重要である点です。
被リンクを多く獲得することでSEOの評価につながりますが、被リンクを獲得したWebサイトの信頼性が低ければ、自社サイトの評価も落ちる可能性があります。そのため、個人ブログから100の被リンクを獲得するより、公的機関のホームページからの被リンクを獲得できるよう、正確な情報と質の高いコンテンツを作成するようにしましょう。
また、まったく関係の無いジャンルのサイトからの被リンクよりも、同一ジャンルからの被リンクのほうがド名パワーへの影響度が大きいと考えられています。その点を踏まえたうえでリンクビルディング(被リンク獲得)の戦略を練ることが重要です。
記事の質を高める
Webサイトのドメインパワーを上げるには、一つひとつの記事の質を高めることが大切です。Webサイトのドメインパワーは、各記事が持つドメインパワーによって判断されます。
例えば、記事数が50あっても各記事の評価が1点であれば、Webサイト全体の評価は50点です。しかし、各記事の評価が20点であれば、わずか3記事でもWebサイト全体の評価は60点にものぼります。
Webサイト全体の評価が上がればドメインパワーも上がるというように、Webサイト全体の評価とドメインパワーは相関関係にあります。そのため、記事の質を高め各ページの評価を上げることが、ドメインパワーの向上にもつながるのです。
また、記事の質を高めることで、外部サイトから被リンクを獲得できる可能性も高まります。そのためには、外部サイトが参考にしたくなるような独自の情報や正確な情報を含めた記事の作成が必要です。
記事数を増やす
記事数を増やすこともドメインパワーの強化につながります。ただし、やみくもに記事数を増やせばよいわけではありません。各記事の評価が低ければ、Webサイト全体の評価を上げるのにも莫大な時間がかかってしまいます。
そのため、記事数を増やしたいからといって記事の質を落とすことは避け、記事の質を維持したまま記事数を増やすことが大切です。
また、記事数を増やすことでWebサイト全体の情報量も増えるため、検索エンジンから評価されやすい傾向があります。このように、質の高い記事数を増やすことで、ドメインパワーの強化が期待できます。
検索流入数を増やす
検索流入数を増やすことで、「このWebサイトはユーザーの役に立っている」と評価され、ドメインパワーの向上が期待できます。検索流入数を増やすには、記事数を増やして流入経路の幅を広げたり、SNSで発信したりするといった具体策が挙げられます。
SNSで発信するといっても、Webサイトの更新情報や個人的なつぶやきなどではなく、SNSユーザーの興味を惹くような内容にすることが大切です。
例えば、「Webサイト更新しました!」より「噂の○○を使ってみた結果××という効果がありました!」のほうがユーザーの興味を惹けるでしょう。そして、「他に得られた効果はこちらの記事で」などとWebサイトへ誘導することで、流入数を増やすことにつながります。
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Webサイトを長期的に運営する
定期的な更新が行われ、長期間運営されているWebサイトは、ドメインパワーが強くなる傾向があります。なぜなら、長期的に運営することで「記事数が増える」「流入数が増える」「ファンがつく」「ドメインエイジ(ドメインの年齢)が高くなる」など、さまざまな要素から評価されやすくなるためです。
つまり、長期的に運営するといっても定期的な更新は欠かせません。既存記事の情報を更新したり、新規記事を追加したりするなど、定期的な更新を行いながら長期的な運営を目指しましょう。
ドメインパワーについてのまとめ
ドメインパワーが強ければ、SEOにおける評価も獲得しやすい傾向があります。ドメインパワーは、検索エンジンからどれだけ信頼されているかを数値化したものです。つまり、ドメインパワーが高いほど、検索エンジンから信頼されているWebサイトと判断できます。被リンクの獲得や記事の質向上などを実践し、ドメインパワーを上げていきましょう。
- ドメインパワーとは?
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サイトのドメイン自体の力を示す言葉です。Google公式としての見解ではなく、一般的に「サイトがどれだけ信頼できるものか」を総合的に判断したものになります。
- ドメインパワーを上げるには?
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外部サイトからの被リンクを集めることで、ドメインパワーは上がりやすくなります。そのためには、「記事の質を高める」「記事数を増やす」「流入数を増やす」といった工夫が必要になります。
- ドメインパワーの平均は?
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ドメインパワーは0~100で表され、平均値は30~50程度だと言われています。ただし、個人サイトと企業サイトで判断基準はことなります。そのため、Webサイトを制作したばかりであれば、個人サイトは20、企業サイトは30を目標にすると良いでしょう。