トピッククラスターとは、Webサイト内の記事をトピックごとに集めた集合体のことです。近年、SEOにおいてもトピッククラスターの作成が効果的であると、注目されつつあります。そこで、本記事ではトピッククラスターという新しい概念について、内容・メリット・作り方などを紹介します。
【図解】トピッククラスターとは?メディア運営の新しい概念
トピッククラスターとは、Webサイト内にある各記事をトピックごとにまとめた集合体を指します。トピッククラスターでは関連する記事同士をつなぐため、Webサイト内で煩雑となった記事の整理に役立ちます。
また、トピックごとに記事を集めることで、1つのページが評価されると関連ページも評価されやすく、SEO対策としても効果的です。このように、トピッククラスターはメディア運営における新しい概念として注目を集めています。
ここからは、トピッククラスターを構成する以下3つの要素について、詳しくみていきましょう。
- ピラーページ
- クラスターページ
- 内部リンク
ピラーページ|トピッククラスターの中心となるコンテンツ
ピラーページとは、トピッククラスターの中心となるコンテンツのことで、ほとんどが検索ボリュームの大きいビッグキーワードを対策した内容です。例えば、ユーザーが「マーケティング」と検索した場合、以下のようにさまざまな検索意図が考えられます。
- マーケティングとは何かを知りたい
- マーケティングを始める手順を知りたい
- 具体的なマーケティング施策を知りたい
そして、このような幅広い検索意図に応えるのがピラーページです。そのため、さまざまな疑問を持って検索してきたユーザーが疑問を解決できるよう、ピラーページでは情報の網羅性を高める必要があります。
クラスターページ|ピラーページを補足するコンテンツ
クラスターページとは、ピラーページを補足するコンテンツです。ピラーページに比べ、クラスターページではより細かく絞ったテーマ・キーワードを扱います。
例えば、ピラーページでは「マーケティング」というキーワードに対して、広く浅く内容をまとめます。しかし、クラスターページは「マーケティング」をメインキーワードとして、「手順」「具体策」「事例」など、テーマを絞った、狭く深い内容となります。
つまり、ピラーページで扱った各テーマを、それぞれメインテーマとして個別で紹介するのがクラスターコンテンツです。
内部リンク|ピラーページとクラスターページをつなぐリンク
内部リンクとは、Webサイト内の記事同士を紐づける際に使うリンクのことです。内部リンクによってピラーページとクラスターページをつながなければ、各記事が独立した状態になってしまうため、トピッククラスターの作成には欠かせない構成要素です。
トピッククラスターにおいて内部リンクは、基本的に「クラスターページ→ピラーページ」の向きで設置します。つまり、クラスターページに訪問したユーザーを、ピラーページに誘導するというイメージです。
SEOにおけるトピッククラスターの効果・メリット
SEOにおけるトピッククラスターの効果とメリットを紹介します。
- Webサイトの構造を整理できる
- 検索順位の底上げにつながる
- ロングテールキーワード戦略と相性がよい
Webサイトの構造を整理できる
トピッククラスターを作成することで、各記事がトピックごとに整理されるため、Webサイト構造を整理できます。Webサイトの構造が整理されると、検索エンジンはWebサイトを巡回しやすくなるうえ、ページ同士の関連性を把握しやすくなります。
また、ユーザーにとってもWebサイト内の回遊が容易になり、「利便性が高い」として検索エンジンからの評価につながるでしょう。このように、トピッククラスターによってWebサイト構造を整理することで、SEOの評価を高められる可能性があります。
検索順位の底上げにつながる
検索順位の底上げにつながる点も、トピッククラスターのメリットです。
トピッククラスターでは、Webサイト内の記事同士を内部リンクによって紐づけます。そのため、1つのページが評価されると、そのページに紐づいた別のページも評価されやすく、トピックやWebサイト単位での検索順位の底上げにつながります。
トピッククラスターを作成していない場合、1つのページが評価されても、関連する別のページは独立しているため、同時に評価されることは難しいでしょう。しかし、トピッククラスターがあれば、紐づけたページの評価を同時に高められるというメリットがあります。
ロングテールキーワード戦略と相性がよい
トピッククラスターは、ロングテールキーワード戦略と相性がよいと言われています。そもそもロングテールキーワードとは、2語以上で検索される複合キーワードのことです。例としては、「マーケティング ツール おすすめ」「SEO 戦略 初心者」などが挙げられます。
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ない反面、競合が少なく上位表示を狙いやすいキーワードです。ロングテールキーワードでユーザーをWebサイトに訪問させることができれば、トピッククラスターによってピラーページへ誘導するという導線を確保できます。
このように、ビッグキーワードで上位表示を狙えない場合でも、ロングテールキーワード戦略とトピッククラスターをあわせて活用することで、コンバージョンにつなげやすくなるのです。
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SEO対策に効果的なトピッククラスターの作り方
SEO対策として効果的なトピッククラスターの作り方を、4ステップで紹介します。
- ピラーページの対策キーワードを選定する
- クラスターページの対策キーワードを選定する
- 選定したキーワードに沿って記事を作成する
- 内部リンクで紐づける
1.ピラーページの対策キーワードを選定する
まずは、ピラーページの対策キーワードを選定しましょう。Webサイトのテーマや自社の事業内容などを参考に考えることがおすすめです。例えば、マーケティング支援を行う会社であれば、「マーケティング」が対策キーワードとなります。
ただ、テーマの幅が広すぎると、自社サイトのターゲットとは異なるユーザーも含まれるため、効果が薄れる恐れがあります。そのため、「投資 不動産」「ダイエット 食事」など、ミドルキーワードを追加し、2語以上のキーワードでテーマを絞るのもおすすめです。
2.クラスターページの対策キーワードを選定する
次に、ピラーページの対策キーワードをもとに、関連するクラスターページの対策キーワードを選定しましょう。クラスターページはピラーページを補足するものです。そのため、ピラーページの対策キーワードを基本とした「複合キーワード」を選定するとよいでしょう。
例えば、ピラーページの対策キーワードが「マーケティング」である場合、クラスターページの対策キーワードとしては、以下の内容が挙げられます。
- マーケティング 戦略
- マーケティング 施策
- マーケティング 成功事例
- マーケティング ツール
- マーケティング フレームワーク
また、クラスターページの対策キーワードを選定する際は、「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などのツールの活用がおすすめです。
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3.選定したキーワードに沿って記事を作成する
ピラーページ・クラスターページそれぞれの対策キーワードを選定し終えたら、実際に記事を作成していきます。記事を作成する際は、クラスターページの作成から始めることがおすすめです。
はじめにクラスターページを作成することで、各テーマの詳しい内容を把握できるため、ピラーページを作成しやすくなります。また、すべてのクラスターページが完成した状態であれば、ピラーページの内部リンクもまとめて設置することが可能です。
すでに作成した記事がある場合は、各キーワードに沿って記事を選定しましょう。
4.内部リンクで紐づける
各記事を作成できたら、実際にピラーページをクラスターページを内部リンクで紐づけていきます。クラスターコンテンツは独立しないよう、Webサイト内いずれかのピラーページに、必ず紐づけるようにしましょう。
また、必要に応じてクラスターページ同士を紐づけることも、回遊率向上につながり効果的です。ただし、関連のない記事同士を紐づけても、トピッククラスターの効果は得られないため、関連性を見極めながら内部リンクを設置していきましょう。
トピッククラスターについてのまとめ
トピッククラスターは、各記事をトピックごとにまとめるため、Webサイトの構造を整理できます。また、関連性のあるページ同士を紐づけることでユーザーの回遊率が上がり、検索エンジンからの評価が高まるなど、SEO上のメリットにもつながります。メディア運営の新しい概念であるトピッククラスターを活用し、メディア運営の効果を最大化させましょう。
- トピッククラスター戦略において、クラスター同士も内部リンクでつなぐべき?
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関連性があり、リンクしてユーザーの利便性が上がるなら内部リンクすべきです。
- ピラーページとクラスターページ、どちらから作成するのが良いですか?
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クラスターページから作成することをおすすめします。
- トピッククラスターの作り方
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基本的な考え方は、ピラーページに対して、関連するクラスターページから内部リンクを張ってリンクを送ります。cクラスターページはピラーページを補足する内容になるのが一般的です。