ブログやホームページを運営しているにもかかわらず、なかなかアクセス数が上がらないという悩みを抱えるブログ運営者は少なくありません。そこで、本記事では「アクセス数を上げたい」と考える方に向けて、アクセス数が上がらない原因や対処法、効果的なツール3選などを紹介します。
基本的なSEO対策について知りたい方はこちらの記事も合わせて読んでみてください!
【期間をチェック】アクセス数が上がるまでには半年程度かかる
「アクセス数が上がらない」と悩む前にブログ・HPの運営期間をチェックしましょう。
一般的に、ブログやHPのアクセス数が上がるまでには、半年程度かかるといわれています。なぜなら、検索エンジンがWebサイトを認識するまでには時間がかかるためです。そのため、サイトを運用し始めて半年未満であれば、アクセス数が上がらなくても焦る必要はありません。
ただ、ブログを運営している期間が半年を超えてもアクセス数が上がらないという場合は、何か原因があると判断できます。原因を明らかにしないままブログ運営を続けても、アクセス数の伸びは期待できないため、原因を探っていきましょう。
関連記事:【SEOの効果とは?】SEOで効果が出るまでの期間と効果的な施策を紹介します!
アクセス数が上がらない7つの原因
アクセス数が上がらない原因7選は以下の通りです。
- ブログのテーマ選びが最適ではない
- 内容がキーワードに沿っていない
- ユーザーにとって有益な情報になっていない
- 内部リンクをまったく設置していない
- 記事の量が少ない
- 表示速度が遅い
- マルチデバイス対応にしていない
1.サイトのテーマ選びが最適ではない
多くのユーザーが興味を持つようなテーマでなければ、検索される機会も少ないためアクセス数は上がりません。ニッチなテーマを扱えば競合サイトとの差別化になる反面、検索するユーザーの母数は小さく、アクセス数の増加は期待できないでしょう。
また、ひとつのテーマについて情報を発信する「特化ブログ」に比べて、さまざまなテーマを扱う「雑記ブログ」は、専門性に欠けるとして検索エンジンから高い評価を得にくいといわれています。
つまり、テーマが定まっていないことやニッチすぎるテーマを扱っていることが、ブログやサイトのアクセス数を伸び悩ませているのかもしれません。
2.内容がキーワードに沿っていない
ブログやサイトに掲載する記事は、基本的にユーザーが検索したキーワードに応じて内容を編成します。例えば、キーワードが「マーケティングとは」だった場合、マーケティングの意味・概要や戦略の立て方などが、キーワードに沿った内容であるといえます。
逆に、「マーケティングとは」の記事でブランディングの効果を解説した場合、キーワードと内容が一致しているとはいえません。
検索エンジンが「この記事ではユーザーの悩みを解決できない」と判断すれば、上位表示される可能性も低くなります。つまり、記事がキーワードに沿った内容になっていなければ、アクセス数の伸びも期待できないのです。
関連記事:SEOにおけるキーワード選定のポイント|重要性やおすすめのツールも
3.ユーザーにとって有益な情報になっていない
アクセス数を伸ばしたいブログやサイトでは、ユーザーにとって有益な情報を発信することで、ユーザーのアクセスを獲得します。例えば、「iPhone 修理」と検索したユーザーに対して、以下2つの記事が表示されたとします。
- iPhoneの修理を依頼する流れについて解説した記事
- iPhoneが壊れたという日記
1ではユーザーがこれからどのように行動すればよいのかが分かります。対する2では壊れた理由や心情が記録されているだけで、ユーザーにとって役立つ情報は書かれていません。そのため、「iPhone 修理」と検索したユーザーは自然と1の記事へアクセスするでしょう。
このように、ブログで日記のような文章を書き続けてもなかなかアクセス数の伸びは期待できません。ブログに掲載している記事が日記のようになっていないか、ユーザーにとって有益な情報を発信できているかを確認することが大切です。
4.内部リンクを適切に設置していない
各ページは検索エンジンに認識されてやっと、検索結果に表示されるようになります。つまり、検索エンジンに各ページを認識してもらわないことには、検索結果に表示されず、アクセスされることもないということです。
Webサイト内すべてのページを検索エンジンが認識するには時間がかかります。ただ、内部リンクを設置していれば、検索エンジンは内部リンクをたどってWebサイトを巡回するため、各ページの認識にかかる時間を短縮できます。
一方で内部リンクがまったく設置されていないWebサイトは、検索エンジンがすべてのページを認識するまでに時間がかかるため、検索結果に表示されるまでにも時間がかかってしまい、アクセス数も上がらないというわけです。
近年は、トピッククラスターという概念のもと内部リンクを構築する手法が、SEOにおいて有効であると考えられています。以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
関連記事:内部リンク構築に最適な「トピッククラスター」についての記事
5.記事の量が少ない
検索エンジンは「記事の量が少ない=ユーザーに提供できる情報が少ない」と認識する傾向があるため、Webサイト全体が検索エンジンから評価されにくいです。Webサイトそのものが評価されていないと、どれだけ質のよい記事を書いても上位表示される確率は低下してしまいます。
例えば、記事の質が高いとしても、どのような人が運営していて何をテーマとしているのか分からないようなWebサイトに掲載されていれば、記事も信憑性に欠けると判断されてしまうでしょう。これはGoogleのE-E-A-Tの観点から見てもわかると思います。
このように、記事の量が少なければ何をテーマとするWebサイトなのかを判断しにくいため、検索エンジンからの評価を落としやすく、アクセス数を伸び悩ませる原因となっているのかもしれません。
6.表示速度が遅い
検索エンジンはユーザーの利便性を考慮して各ページを評価しています。そのため、ページの表示速度が遅いと、「ユーザーの利便性に欠ける」と評価を落とし、上位表示されない可能性があります。
ユーザーにストレスを与えない表示速度は「3秒以内」が目安です。3秒以上かかった場合、記事の質が高いとしてもWebサイトとしての評価を落としているかもしれません。
また、表示速度が遅ければクリックしてからページが表示されるまでの時間で、ユーザーが離脱することも考えられます。このように、表示速度が遅いことによってアクセスを逃している可能性があるのです。
7.マルチデバイス対応にしていない
マルチデバイス対応とは、パソコン・タブレット・スマートフォンなど、さまざまなデバイスでの利用を可能にすることです。
例えば、マルチデバイス対応にしていないブログは、パソコンに合わせて作られている場合、スマートフォンで表示すると記事の一部しか見えないというトラブルが起こることがあります。
このようなトラブルはユーザーにストレスを与えるため、検索エンジンから高い評価を得にくく、アクセス数を低下させている原因となります。最近ではレスポンシブデザインのサイトが多く、あまり心配はないかもしれませんが、古いサイトの場合はチェックが必要です。
アクセス数を上げる為の10の方法
アクセス数が上がらない原因をふまえて、アクセス数を上げるための方法を10つ紹介します。
- 需要のあるテーマを選ぶ
- 一定の検索数があるキーワードを選ぶ
- 上位記事の内容を参考にする
- ユーザーの疑問や悩みに寄り添う
- 内部リンクを設置する
- 被リンクを獲得する
- 定期的な記事の追加や更新をおこなう
- 表示速度を改善する
- マルチデバイス対応にする
- SNSでシェアする
1.需要のあるテーマを選ぶ
ユーザーはなんらかの悩みを解決したいために、検索エンジンで検索という行動に移ります。そのため、ユーザーが検索するような需要のあるテーマを選ぶことが大切です。とくに、自らの体験や経験を活かせるテーマがあれば、オリジナリティのある記事を制作できます。
このように、「ユーザーの興味を惹くようなテーマは何か」「自らの体験・経験を活かせるテーマは何か」という2つの視点から、Webサイトのテーマを絞っていきましょう。
2.一定の検索数があるキーワードを選ぶ
アクセス数を獲得できる記事を制作するには、一定の検索数があるキーワードを選ぶことが大切です。質の高い記事を制作したとしても、ユーザーから検索されなければ意味がありません。目安としては、月間検索数100以上のキーワードを選ぶとよいでしょう。
ただ、月間検索数が500を超えるようなボリュームの大きいキーワードは、そのぶん競合サイトも多く存在します。そのため、アクセス数を稼ぎたいのであれば、月間検索数100~500程度のキーワードが狙い目といえます。
3.上位記事の内容を参考にする
アクセス数を上げたい場合、検索結果の上位に表示されることが重要です。上位に表示されるには、ユーザーの悩みを解決できるような記事を制作しなければなりません。そこで、上位表示を目指すキーワードを実際にGoogleで検索してみましょう。
実際の検索結果で上位表示されている記事は、検索エンジンから「ユーザーの悩みを解決できる」と高く評価されているものです。そのため、上位記事でどのような内容で構成されているかを参考にしながら記事を制作するとよいでしょう。
4.ユーザーの疑問や悩みに寄り添う
ユーザーは疑問や悩みを抱えて検索しているため、いち早く疑問や悩みを解決できるよう、記事の冒頭でユーザーの求める情報を記載しましょう。
例えば、「コーヒー 淹れ方」と検索しているにもかかわらず、コーヒー豆の特徴を紹介されたり近くのカフェを紹介したりしても、ユーザーの悩みは解決できません。Webコンテンツでは、自分の求める情報が出てこないとすぐに離脱する傾向があります。
そのため、キーワードが「コーヒー 淹れ方」であれば、冒頭でコーヒーを淹れる手順について解説するなど、ユーザーが疑問や悩みをすぐに解決できるような記事にすることが大切です。
5.内部リンクを設置する
内部リンクを設置することで、検索エンジンがWebサイト内を巡回しやすくなるだけでなく、別の記事もあわせて読んでもらえる可能性が高まります。
内部リンクから別の記事に移動するなどしてユーザーの滞在時間が長くなれば、それだけ有益な情報を提供していると検索エンジンからの評価の獲得にもつながるでしょう。
このように、特定のページだけでなくWebサイト全体の評価・価値を高め、アクセスを獲得するためにも内部リンクを積極的に設置することが大切です。
6.被リンクを獲得する
被リンクを獲得すれば、外部サイトからも評価されているブログとして、検索エンジンからの評価も高まります。また、外部サイトに訪問していたユーザーが、被リンクをたどって自社ブログにアクセスすることもあるでしょう。
このように、被リンクを獲得することでWebサイトの評価が高まったり、流入経路が増えたりしてアクセスを獲得できます。
ただ、被リンクはこちら側の操作で獲得できるものではありません。そのため、外部サイトから評価を得られるような質の高い記事を制作することが大切です。
関連記事:【2023年版】被リンクが及ぼすSEO効果と8つの被リンク獲得方法
7.定期的な記事の追加や更新をおこなう
記事の追加や更新がおこなわれていないWebサイトは、検索エンジンから「管理されていない」「情報が古い」と判断され、評価を落としかねません。記事の量が少ないうちはアクセス数の増加も期待できないため、記事をコツコツ追加していきましょう。Googleの検索結果を見る限り、やはりフレッシュネス(更新頻度)が重要視されている傾向があります。
また、ある程度の記事量があるにもかかわらずアクセス数が上がらない場合は、既存記事に原因があると考えられます。そのため、既存記事も定期的にリライトをおこなうなどして、記事の更新を継続することが大切です。
8.表示速度を改善する
URLのクリックから表示までに3秒以上かかる場合は、ページの表示速度を改善しましょう。具体的な方法としては、以下のような内容が挙げられます。
- 画像データを小さくする(もっとも速度に影響しやすい)
- ソースコードを圧縮する
- 計測・分析タグを削減する
例えば、高画質の画像はユーザーにとって見やすいものの、画像データが大きくなり過ぎて表示速度を遅くさせていることがあります。そのため、画質や画像のサイズを調整し、データを小さくして、表示速度の改善につなげましょう。
9.マルチデバイス対応にする
マルチデバイス対応にすることで、ユーザーの利便性を高め、検索エンジンからの評価獲得につながります。ページをマルチデバイス対応させるには、「各デバイス用のWebページを構築する」と「レイアウトを使い分ける専用コードを活用する」の2つの方法があります。
ただ、方法によってデザインの自由度や専門知識の必要か否かなどが異なるため、自社に適した方法でマルチデバイス対応させることが大切です。
10.SNSでシェアする
記事の追加やリライトなどWebサイトの更新をおこなった際、運営しているSNSでシェアすることで、SNSからのアクセスも期待できます。SNSで獲得しているフォロワーが多ければ、それだけ閲覧される機会も増えるでしょう。
例えば、Webライティングの書き方について解説した記事をSNSでシェアすれば、検索からの流入を待たずとも、興味を持ったフォロワーがWebサイトへ訪問してくれます。また近年、Web上でどれだけそのサイトに対して言及されているのかという観点(サイテーション)も重要視されていますので、その点でもSNSの活用は重要だと考えられます。
このように、SNSでのシェアによって流入経路を増やすことで、アクセス数の増加が期待できます。
関連記事:【簡単解説】SNSマーケティング戦略とは?具体的な手法や施策について
アクセス数を上げるために効果的なツール3選
アクセス数を上げるために効果的なツール3選を紹介します。
- Googleアナリティクス
- User Heat
- ラッコキーワード
より詳しいSEOツールの紹介についてはこちらの記事をあわせて読んでみてください!
Googleアナリティクス|Webサイトへのアクセス状況を分析
出典:Google「Analytics Tools & Solutions for Your Business – Google Analytics」
Googleアナリティクスでは、Webサイトのアクセス状況を分析できます。具体的に把握できる主な内容は、以下の通りです。
- 訪問ユーザー数
- 使用デバイス
- 流入元
- 各ページの閲覧数
- コンバージョン数
例えば、各ページの閲覧数を比較し、閲覧数の多いページが分かれば、優先的に改善をおこなうことが可能です。現在のアクセス状況を分析することで、アクセス数が上がらない原因や改善策をいち早く導き出せるでしょう。
User Heat|ページ内でのユーザーの行動を分析
出典:株式会社ユーザーローカル「User Heat」
User Heatは、ページ内のユーザー行動を可視化するヒートマップツールです。
例えば、ユーザーがページ内で注目して閲覧した場所は赤、あまり閲覧されていない場所は青とサーモグラフィーのように色分けされるため、同ツールの利用が初めてでも直感的に把握できるでしょう。
また、注目された場所だけでなく、「ページをどこまで読み進めたのか」「ページのどこをよくクリックしたのか」なども見える化します。Webサイトの導線改善にも役立つでしょう。
ラッコキーワード|月間検索数やサジェストキーワードを分析
出典:ラッコ株式会社「ラッコキーワード」
ラッコキーワードは、キーワードごとの月間検索数やサジェストワードの分析が可能です。ある程度ボリュームのあるキーワードを選んだり、ユーザーの悩みを読み取り記事の質を高めたりするのに役立ちます。
例えば、「マーケティング 戦略」というキーワードで記事を制作する場合、同ツールでサジェストキーワードを検索したところ、「事例」「フレームワーク」「立て方」といったキーワードが検出されました。
このサジェストキーワードによって、ユーザーはマーケティング戦略の事例や活用できるフレームワークなどについても興味があると推測できます。このように、ユーザーの悩みをサジェストキーワードから推測できれば、より質の高い記事制作につながるでしょう。
アクセス数が上がらない場合は原因に応じた対策が重要
ブログやホームページを半年以上運営していてアクセス数が上がらない場合、なんらかの原因があると考えてよいでしょう。そのため、自社ブログのアクセス数が上がらない原因を究明し、原因に応じた対策を実施しましょう。具体的な対策には、以下が挙げられます。
- 需要のあるテーマを選ぶ
- 一定の検索数があるキーワードを選ぶ
- 上位記事の内容を参考にする
- ユーザーの疑問や悩みに寄り添う
- 内部リンクを設置する
- 被リンクを獲得する
- 定期的な記事の追加や更新をおこなう
- 表示速度を改善する
- マルチデバイス対応にする
- SNSでシェアする
ブログやホームページのアクセス数・PV数が上がるまでには時間がかかることから、中長期的な目線でブログ運営に取り組んでいきましょう。