マーケティングと販促活動の明確な違いが分からない方は少なくありません。ただ、考え方や施策には大きな違いがあることから、それぞれを理解したうえで戦略を立てる必要があります。
そこで、本記事ではマーケティングと販促の違いを理解するために、それぞれの概要と具体的な施策例、実際の成功事例などを解説していきます。
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マーケティングと販促の違いとは
マーケティングと販促は主体として捉えるものが異なります。では、それぞれの定義をみていきましょう。
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マーケティングとは
マーケティングは、商品・サービスがより多く売れるための仕組みを作ることです。消費者の需要や社会環境の変化、消費者の行動プロセスの段階など、「消費者」を主体として施策を検討します。
商品・サービスの企画や開発、集客、販売まで、事業活動における一連の流れをマーケティングと呼ぶこともあります。
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販促(販売促進)とは
販促(販売促進)は、商品・サービスをより多く売るためにはどのような商品・サービスにすればよいのか、どのような販売方法にすればよいのかなど、「商品・サービス」を主体として検討します。
マーケティングに比べて販促は、消費者を購入に結びつけるにはどうすればよいかという点を重視した施策です。そのため、販促はマーケティングの一部と捉えられることもあります。
販促の重要性が高まっている背景
近年、販促の重要性は高まりつつあります。これまでは唯一無二だった商品・サービスでも、多様化が進んでいる現代では商品・サービスが溢れ、他社との差別化が困難になってきました。
しかし、他社との差別化ができなければ、消費者は似たような商品・サービスから価格の安いものを選ぶでしょう。ただ、価格競争をしていれば利益は減り、商品・サービスの価値は落ちてしまいます。
そのため、多様な商品・サービスから自社を選んでもらうための販促が重要です。
マーケティングの具体的な施策例5選
マーケティングと販促の違いを深く理解するために、それぞれの施策例をみていきましょう。まずは、マーケティングの具体的な施策例を5つ紹介します。
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マーケティング施策①WebサイトやSNSの運営
1つ目の施策は、自社のWebサイトやSNSの運営です。商品・サービスに関する情報を発信するだけでなく、顧客の疑問を解決することで自社のファンを増やすことにもつながるでしょう。
ただ、短期間での効果はあまり期待できません。そのため、長期的な施策として検討することが大切です。
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マーケティング施策②広告の出稿
2つ目の施策は広告の出稿です。マス広告をはじめWeb広告まで、広告の種類は多岐にわたります。インターネットでの購買活動が盛んな現代では、Web広告が重要視されています。
Web広告はマス広告に比べ低コストで始められるうえに、ターゲットを絞り込んだ配信も可能です。広告の出稿にはコストがかかるものの、比較的短期間での効果が期待できます。
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マーケティング施策③プレリリース配信
3つ目の施策はプレリリース配信です。外部メディアの担当者に向けて自社商品・サービスの情報を発信します。
担当者の目に留まれば、外部メディアで取り上げられる可能性があります。外部メディアでは第三者視点で商品・サービスを紹介してもらえるため、信頼性が高まるでしょう。
また、プレリリース配信は広告の出稿に比べて低コストで実施できることも特徴です。大手メディアに取り上げてもらえれば、低コストで大きな効果を生み出す可能性があり、費用対効果は高くなります。
マーケティング施策④ホワイトペーパーの提供
4つ目の施策はホワイトペーパーの提供です。ホワイトペーパーは、商品・サービスの導入事例や自社が持つノウハウをまとめた資料のようなものです。ホワイトペーパーを顧客に提供することで、顧客からの信頼を得たり、商品・サービスを購入するきっかけとなります。
また、ホワイトペーパーをWebサイト上でダウンロードできるようにすれば、気軽にダウンロードする顧客も増え、同時に顧客情報を得ることも可能です。
マーケティング施策⑤MA(マーケティングオートメーション)の導入
5つ目の施策は、MA(マーケティングオートメーション)の導入です。MAは顧客の獲得から育成、施策の提案など、営業活動を効率化するツールを指します。
これまで挙げたマーケティング施策とは異なり、顧客へ直接的にアプローチする施策ではなく、社内のマーケティング活動の効率化を目指すものです。MA導入により営業プロセスを自動化できれば、顧客へのアプローチといったコア業務に専念できるでしょう。
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販促の具体的な施策例5選
次に販促の施策例です。ただ、マーケティングにおける施策例は、販促施策ともなり得ます。そこで、マーケティングの施策例では挙げられていない販促施策を5つ紹介します。
販促施策①ノベルティの配布
1つ目の施策は商品購入と同時にもらえるノベルティの配布です。顧客の商品購入時にアプローチできます。ノベルティの配布は顧客がお得感を感じたり、ノベルティの希少性に惹かれたりするなど、店頭で他の商品と比較したとき自社商品を選ぶ理由になるでしょう。
販促施策②ポイントカード発行
2つ目の施策はポイントカードの発行です。ポイントを貯めることで割引や商品との交換ができれば、リピーターの獲得や顧客単価の増加が期待できます。
また、短期間で再来店を促すことは自社のファンや顧客の定着につながります。そのため、「初購入より1か月間はポイント○倍」というように、ポイントカードを上手く活用することが大切です。
販促施策③キャンペーンの実施
3つ目の施策はキャンペーンの実施です。BtoCだけでなくBtoB事業においても有効な施策です。「無料トライアル中の契約で初年度無料」や「期間限定○%OFF」など、自社商品・サービスに合わせたキャンペーンを実施するとよいでしょう。
また、SNSを運営しているのであれば、フォロワー限定やハッシュタグでの応募など、顧客を巻き込んだキャンペーンも効果的です。キャンペーンをきっかけに新規顧客の獲得も期待できます。
販促施策④メルマガ配信
4つ目の施策はメルマガ配信で、既存顧客や見込み顧客へのアプローチに最適です。
メルマガを配信するのは、過去に自社商品・サービスを購入したことがあったり、自社サイトで顧客情報を登録したことがある顧客です。そのため、すでに自社への興味がある顧客といえます。各顧客に適した情報を配信できれば、売上拡大につながるでしょう。
ただ、顧客にとって興味のない内容を配信してしまうと、無視されたり不快に感じられることもあるため、配信内容には注意が必要です。
販促施策⑤展示会やイベントの開催
5つ目の施策は、展示会やイベントの開催です。展示会やイベントでは、実際に商品・サービスを体験できるため、顧客は安心して購入できるでしょう。
また、展示会やイベントでの交流がよりよい関係性の構築になるかもしれません。このように、顧客の購買活動を促進させるだけでなく、顧客の育成にもつながります。
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マーケティングと販促の違いについてまとめ
マーケティングと販促は、それぞれに適した施策を検討することが大切です。また、どちらか一方として考えるのではなく、どちらも上手く活用していくことで施策の効果は高まります。自社の事業形態やターゲット層に最適な方法でマーケティング・販促を実施していきましょう。
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