3C分析のやり方!マーケティングフレームワークの重要性と手順やコツを解説!

正しい3c分析の仕方
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効果的なマーケティング戦略を立案するには、よい商品を作るだけでなく、自社や自社を取り巻く環境を分析するといった多角的な視点を持つことが大切です。そして、マーケティングでよく活用されている3C分析は、環境分析に役立ちます。そこで、本記事では3C分析の概要や重要性、具体的な手順や事例などを解説していきます。

関連記事:マーケティングで活用すべきフレームワーク12選|段階別での使い分け方や実行方法まで

目次

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3C分析とは

3C分析の図解

3C分析とは、マーケティングにおいて自社が置かれている環境を分析するフレームワークです。「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字である、3つのCから構成されています。

市場・顧客と競合という外部環境、自社という内部環境の両面から環境を分析できる点が特徴です。そのため、自社が置かれている環境について抜け漏れなく分析・把握ができるでしょう。

マーケティングにおける3C分析の重要性

マーケティング戦略を立案する際、自社の強みや弱みを把握するには客観的視点を持つことが大切です。

例えば、自社が強みだと思っていたことでも、既に他社が実施しているとなれば大きな強みとはなりません。反対に、自社に不足していると思う部分が他社でも不足していれば、それは弱みではなく他社と差別化するチャンスともいえます。

このように、マーケティング戦略を立案する際は、自社だけでなく競合や市場・顧客の環境も分析し、自社を客観的に捉えることが大切です。

内部環境と外部環境の両面から環境分析を行う3C分析は、事業の成功要因を発見したり、事業の方向性を定めたりするのに重要な役割を果たすでしょう。

そもそもマーケティングって何を指すのか?という方はこちらの記事を先に読んでみてください!

3C分析を実施する具体的な手順

3C分析の手順・やり方

3C分析を実施する場合は、3つのCについて順番に分析していきます。では、各項目でどのような分析が必要となるのか、具体的にみていきましょう。

①市場・顧客分析

まず、1つ目のC「Customer(市場・顧客)」について分析しましょう。市場の規模や成長性はどうなのか、ニーズはどう変化しているのかなどを把握します。

市場・顧客分析をする際、環境を広い視点から分析する「マクロ分析」と、より細かい視点から分析する「ミクロ分析」を行うと、さらに効果的な分析が可能です。

マクロ分析では「PEST分析」というフレームワークがよく活用されます。PEST分析は以下4つの要素で構成されています。

  • Politics(政治):政治動向・法改正・デモなど
  • Economy(経済):物価・株価・経済成長率など
  • Society(社会):人口の増減・少子高齢化・多様化など
  • Technology(技術):IT化・特許・新技術など

上記のように、PEST分析では社会的な変化を分析することで、自社にどのような影響が及ぶのかを予測したり、トレンドを把握したりするのに役立ちます。そのため、より市場・顧客に寄り添ったマーケティング戦略を立案できるでしょう。

そして、ミクロ分析では「5フォース分析」というフレームワークがよく活用されます。5フォース分析は自社を取り巻く5つの脅威を分析する手法で、5つの脅威には以下が挙げられます。

  • 競合他社:競合他社との差
  • 新規参入者:新規参入する他社の存在
  • 代替品の脅威:代替品となる商品・サービスの存在
  • 買い手の交渉力:値下げや価格競争に陥る可能性
  • 売り手の交渉力:原材料のコスト増加などによる利益圧迫

上記のように、5フォース分析では自社に影響を与える脅威について分析することで、業界内で生き残るにはどうすればよいかを明確にでき、収益性を高める戦略立案にもつながるでしょう。

②競合分析

次に、2つ目のC「Competitor(競合)」について分析しましょう。競合分析では、競合他社の企業規模や市場シェア、商品の強み・弱みなど、競合他社に関する情報を集めます。この際、競合他社の「結果」と「理由」の2つの視点から分析を行うことがおすすめです。

はじめに、競合他社がどのような結果を出しているのかに注目します。具体的には「売上」「利益率」「顧客数」「広告費」などの調査が必要です。

そして、その結果をどのように出したのか、理由を追求していきましょう。具体的には「販売ルート」「営業方法」「製品開発」「サポート体制」などの調査が必要です。このように競合他社を分析することで、競合他社の仕組みを可視化していきます。

競合分析で分かった競合他社の優れている点は、自社のマーケティング戦略に積極的に取り込みましょう。

③自社分析

最後に、3つ目のC「Company(自社)」について分析しましょう。自社の強みや弱みに基づいて、事業の成功要因を導き出します。この際に役立つのが「SWOT分析」というフレームワークです。SWOT分析は、以下4つの要素から構成されています。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

上記それぞれの項目に情報を抽出できたら、さらにクロスSWOT分析を行います。

  • 強み×機会=強みを機会で発揮させる戦略
  • 強み×脅威=脅威を強みで切り抜ける戦略
  • 弱み×機会=弱みを克服する戦略
  • 弱み×脅威=危機回避に向けた戦略

このように、クロスSWOT分析では4つの項目を掛け合わせ、事業の成功要因発見につなげます。

また、自社分析では自社の強みや弱みを分析するだけでなく、市場・顧客分析と競合分析の結果から実際にマーケティング戦略を立案するプロセスでもあります。自社の置かれている環境を把握できたら、市場・顧客や競合と照らし合わせながら、具体的なマーケティング戦略に落とし込んでいきましょう。

効率的に3C分析を進めるコツ

3C分析を効率的に進めるコツは4つあります。

情報は事実のみを収集する

分析するにあたって情報を収集する際は、事実のみを集めましょう。解釈や意見がある場合は、分析対象となる情報とは別に管理しておくことが大切です。

特に自社分析を行う際は、「これだけの利益が出るだろう」「自社に弱みはないだろう」というように、分析者の希望や解釈などの予測が含まれてしまう場合があります。予測をもとに分析を行っても、実際の数値が違っていたり、弱みを改善できなかったりするなど、正しい分析結果は導けません。

例えば、「売上が好調だから弱みはない」と予測するのではなく、売上が順調だった場合でも、売上のほとんどがリピーターによるものであれば、新規顧客の獲得ができていない点は弱みといえます。

このように、原因や理由を細分化し事実を集めることで、今後のマーケティング戦略立案に役立ちます。

必要な情報を絞り込む

分析の精度を高めるには多くの情報が必要です。しかし、やみくもに情報を集めても莫大な情報を分析するのに時間がかかったり、結局何を分析したかったのかが分からなかくなったりする可能性があります。

そのため、分析に必要な情報が何なのか項目を絞り込んだうえで、必要な情報のみを収集するようにしましょう。

例えば、スターバックスを大きく分類するとコーヒーを提供する「カフェ」です。脅威を分析する場合、同じ事業形態のカフェチェーンであるタリーズやドトールが挙げられます。ただ、街中にある喫茶店や個人経営の小さなカフェは脅威になる可能性は低いため、脅威から除外してよいでしょう。

このように、自社と似たような事業形態や企業規模などから、必要な情報が何かを見極め、項目を絞り込んでから情報を収集しましょう。

3つのCについてバランスよく情報を収集する

3つのCそれぞれの項目で情報を収集する際、他2つのCを意識しながら分析することが大切です。情報に偏りが出てしまうと分析結果にも影響します。情報収集の際に偏りが出てしまう原因には、以下のようなケースが挙げられます。

  • 分析者の分析ノウハウや知識が不足している
  • 分析にかけられるコストが不足している
  • 競合他社の情報が収集しにくい

上記のようなケースでは情報に偏りが出るため、分析結果の精度も落ちてしまいます。したがって、3つのCについてバランスよく情報を収集し、分析結果に一貫性を持たせるようにしましょう。

関連記事:市場調査で活用すべきフレームワーク5選!それぞれの目的や分析の進め方

定期的に分析を繰り返す

3C分析は一度実施するだけでなく、定期的に何度も分析を繰り返しましょう。市場・顧客や競合他社の状況は変化し続けています。そのため、一度の分析結果をもとにマーケティング戦略を立案し続けても、状況によっては見当違いの戦略になってしまう可能性があります。

半期や四半期に一度など、あらかじめ分析を実施するタイミングを設定しておくことがおすすめです。再度分析を実施する際は、前回の分析のフィードバックも忘れず行いましょう。

3C分析を実施した企業事例

ここでは、3C分析を実施した企業事例として大手カフェチェーンの「スターバックス」と大手ファーストフードチェーンの「マクドナルド」について触れていきます。これに当てはめて、自社の分析にも役立ててみてください。

スターバックスの3C分析

項目情報・分析結果
Customer(市場・顧客)カフェ業界としての規模は増加傾向にあります。美味しいコーヒーを飲みたい人から落ち着ける空間を求める人まで、顧客層は幅広い。
Competitor(競合)コーヒーチェーンである「ドトール」「タリーズ」などが競合企業として挙げられます。ドトールは庶民的なイメージを打ち出しているのに対し、タリーズはコストパフォーマンスに力を入れています。カフェ業界ではスターバックスのシェアが圧倒的ではあるが、競合他社もさまざまな施策を打ち出している状況です。
Company(自社)店舗の内装や雰囲気がオシャレで高級感があるのが強みとして挙げられる反面、初めての方からは入りにくいと感じられる可能性もある点が弱みです。また、スターバックスはサービスや接客、商品の質の高さを売りにしています。その反面、商品の価格が比較的高価であることが弱みです。
スターバックスの3C分析

業界規模は拡大している傾向がみられ、スターバックスの店舗数も増えつつあります。ただ、同社は競合他社に比べてコーヒー一杯の値段が高価だったり、内装がオシャレで入りにくいなど、庶民的でない点が弱みでした。

そこで、同社は「庶民的でない」という弱みの改善ではなく、反対に高級感のある空間の提供に力を入れたのです。この結果、同社の店舗でしか味わえない体験ができるとして、リピーターが増え、庶民的でないという弱みを補いました。

また、同社は季節限定メニューなどの開発にも力を入れており、若年層の顧客獲得にも成功しています。

関連記事:Web集客に成功した企業事例6つ|事例から学ぶ成功に欠かせないポイント

マクドナルドの3C分析

項目情報・分析結果
Customer(市場・顧客)顧客層は幅広く、子どもから高齢者まで、さまざまな年齢層をターゲットにしています。また、家族連れや友人同士のグループでの利用も多いのが特徴。マクドナルドは安価な食事やドリンクを提供することで、広く愛されており、手軽さを売りにしています。市場としては伸びており、特にデリバリーやお持ち帰りといった需要も増えています。近年のヘルシー志向の強まりもあり、業界としてヘルシーメニューの打ち出しも増えています。
Competitor(競合)マクドナルドは、グローバルなファストフードチェーンの一つであり、バーガーキングやケンタッキーフライドチキンなどの他のグローバルチェーンと競合しています。地域によっては、ローカルフードチェーンや個人経営の店舗も競合することがあります。
Company(自社)マクドナルドは、グローバルなブランドとして知られています。サービスエリアの拡大やメニューのバリエーションなどを通じて顧客満足度の向上を目指しています。また、食品の安全性や環境問題に対する取り組みを積極的に行っており、これらに関する情報を公開することで、顧客の信頼を獲得しています。
マクドナルドの3C分析

ファーストフードチェーン業界は以上として拡大しており、特にデリバリーや持ち帰りといった需要が増えています。またマクドナルドに関しては、顧客層が幅広く、多くの人から今でも愛されていることがわかります。

バーガーキングやケンタッキーフライドチキンといったチェーンが競合となりますが、圧倒的な店舗数と知名度を誇ることは間違いありません。ただし、近年のヘルシー志向の強まりに関してはマクドナルドとしては「まだまだ健康的ではない」といったイメージが強いでしょう。

ただし、サービスエリアの拡大やメニューのバリエーションなどを通じて顧客満足度の向上に力を入れており、顧客の信頼度は高いと言えるでしょう。

3C分析についてまとめ

3C分析は自社やその周りの環境分析に役立つフレームワークです。3C分析を実施することで事業の成功要因や方向性の発見が期待できます。ただ、情報を収集する際は正確な分析結果が導き出せるよう、バランスよく事実を集めていくことが大切です。マーケティング戦略を立案する際は3C分析を行い、効果的なマーケティングを実施しましょう。

3C分析の目的は?

3C分析の目的は、自社事業の成功要因を導くことです。

3C分析を行う順番は?

3C分析は「Customer(市場・顧客)」→「Competitor(競合)」→「Company(自社)」の順番で行うのが一般的です。理由としては、市場や顧客は前提としてコントロールできない要因が多く、競合は自社の分析の条件となりうるからです。

3C分析の書き方は?

「Customer(市場・顧客)」分析においては、市場や顧客のニーズを把握します。「Competitor(競合)」分析においては競合の強みや弱みを定量的・定性的に分析します。「Company(自社)」分析においては自社の強みや弱みを定量的・定性的に分析します。

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この記事を監修した人

株式会社SOHAのアバター 株式会社SOHA CEO 代表取締役

Webマーケティングを行う企業です。コンテンツマーケや広告運用はもちろん、ブランディングや戦略の立案まで支援いたします。SE、ITコンサルの経験を活かした経営者視点でこれまで業種業界問わず多くの企業のマーケティング支援を行ってきました。本メディアではこれまでの経験をもとに、マーケティングに関わる情報について発信いたします。

マーケティング歴は7年ほど。日本マーケティング学会会員。

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